慰謝料は総合的に判断される

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慰謝料は総合的に判断される

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夫婦間で協議される慰謝料と違い、調停や裁判においては、離婚に至るまでの経緯や状況が考慮されて慰謝料が決まっていきます。
精神的な苦痛は金額に置き換えることができないために、特に決められた基準はないですが、概ね以下のような考えかたに基づいています。

①離婚の原因と責任の所在
これは誰でも思うところで、最も重要視される点です。
夫婦においては何かしらの原因が双方にあることが多く、一方の責任に偏ることはそれほどありません。
極端な例を出せば、あなたが浮気して家を出て行ったとしても、妻との関係が悪化した結果であれば、直接的な原因とは言えません。
浮気や別居を正当化はできませんが、暴力を除くと大抵の離婚原因は双方にあるものです。

②婚姻期間と夫婦の協力関係
基本的に慰謝料は、婚姻期間が長いほど高くなるようで、年齢を重ねることで離婚後の再スタートが難しいという側面もあるでしょう。
また、家庭における夫婦の役割分担の実態も考慮されますが、この内容については、事実を証明することや、第三者が把握することは難しいため、あなたが非協力的だったなら、それを認めないという作戦もあり得ます。

③性別・年齢や収入
性別を考慮するというのは、男女格差があるということではなく、一般に男性のほうが社会的地位が高く、収入も多いために支払う慰謝料が高額になりやすいという意味です。
年齢においても、ある程度は収入と関係してくるものですし、高齢になるほど、収入がない側の離婚後の生活維持は難しいという点があります。

④財産分与
離婚の慰謝料は、慰謝料として直接支払うのが困難である場合に、財産分与に割り振って支払うケースがあります。
夫婦で形成した財産は、共有財産であることから2分の1ずつ分け合うものですが、慰謝料請求がある場合は、支払う側が3分の1や4分の1に減額するという方法です。