年金分割の基礎知識

男性のための離婚知恵袋 リコチエ

年金分割の基礎知識

女性の方は→女性のための離婚知恵袋

年金分割とは、将来受け取るべき年金を離婚時に分け合って清算するのではなく、婚姻中に納付してきた年金の納付記録を夫婦で分割するという方法を取ります。
国民年金については、全ての国民が等しく受けられる年金であることから分割の対象にはならず、年金分割は民間企業の厚生年金や公務員の共済年金が対象です。

なぜ年金分割という制度があるかというと、婚姻中に夫婦によって納付された額は、夫婦で分け合わなければ平等ではないという考えからです。
普段の生活費については、夫婦で協力して1つの家計としてやりくりする以上、年金の納付額も婚姻中に発生する経費であり、納付によって受けられる受給の権利は、夫婦に等しくあると考えられています。

年金分割の制度がなかった時代には、年金受給時に、相当分を収入の少なかった側に分け与えるという方法がされていました。
しかし、離婚後においては、年金を元配偶者に分け与えることに対して抵抗が大きく、多く受け取る側が支払わずにトラブルになることが多かったため、受給時ではなく納付記録そのものを分割する方法に変わりました。

年金制度そのものに対する理解度が低く、さらに年金分割の仕組みが複雑であるために、協議離婚においては年金分割を行わないで離婚する夫婦も多く存在します。