離婚調停の終了

男性のための離婚知恵袋 リコチエ

離婚調停の終了

女性の方は→女性のための離婚知恵袋

調停が終了する条件には3つのパターンがあり、合意によって成立する場合、合意に達せずまたは合意が相当ではなく不成立になる場合、途中で調停を取り下げる場合です。

成立すると作成される調停調書は、調停によって合意が得られた約束事を守らないと、強制執行という手段を講じることができる強い執行力があります。
その執行力は判決と同じになるので、調停といえども裁判の結果であるのと同じだということです。

不成立の場合、自動的に審判に移行する場合と、訴訟手続に進む場合がありますが、離婚そのものを争う場合に審判で決着がつくことはまれで、調停不成立では裁判を選択すると考えてよいでしょう。
逆に離婚以外の調停においては、審判によって家庭裁判所が決定します。
調停不成立調書が作成され、裁判を起こす場合には、調停不成立調書か調停不成立証明書を訴状に添付することになります。

また、不成立は調停委員会の判断で、合意が相当ではないと認められたときにも不成立にすることができます。
しかし、合意を得るために開かれる調停である以上は、合意が相当ではないことを理由に不成立にするためには、不適法な内容や著しく道義上の問題が残る場合など限られた場合です。
このような合意によって調停が成立してしまうと、家庭裁判所で内容を認める、つまり判決と同じ効力を持つ調停調書に記載することになるので、不適法もしくは法に抵触しかねない判決をしたのと同じような状態になってしまうからです。

取り下げの場合、相手方が出席しないなど、調停の進行ができない状況だけではなく、調停の進行次第でいつでも申立人から取り下げることができます。
この際、相手方の同意は必要なく、取り下げる理由も必要としません。

調停を取り下げると、調停自体が無効になってしまい、調停前置主義の原則から、調停をやり直さなければ訴訟手続きができないと考えられがちですが、調停で話し合いが行われたという実態は残るため、必ずしも調停不成立が訴訟要件とは限りません。
ただし、調停での話し合いが不十分で、調停によって解決の余地があると判断されれば、当然に調停からやり直すことになります。

なお、調停調書というのは、当事者双方の合意内容によって作成されるという性質上、不服申し立てができず、作成後に調停を取り下げることもできません。