病気を理由に離婚できる？

まず、病気というのは、本人には過失も責任も無いため、離婚理由として認められず、病気を理由に相手を見捨てるような行為は、家庭裁判所も許しません。
もちろん、夫婦で合意があれば離婚はできますが、一方が相手の病気を理由に離婚はできないということです。

ただし、法定離婚原因といって、離婚訴訟を提起できる原因の1つに、強度の精神病があります。
強度の精神病患者は、自らが離婚について判断できず、夫婦としての生活も当然に破綻してしまっているので、例外的に離婚を認めています。

その場合でも、病気の相手が人間としての尊厳を保ちつつ、離婚後に療養していけるだけの環境が担保されなければ、離婚は認められません。
ただの病気が離婚理由に認められないように、道義的な責任を放棄して、一方的に離婚はできないようになっています。