借金残債

借金には、直接お金として借り入れている借金と、家や車などの高額商品を購入するためにローンを組み、毎月支払いが発生している借金があります。
どちらの借金であっても、債務には違いはないですが、ローンの場合は、ローンの対象物の価値からローン残債を減じて調整するので、あまり問題にはならないでしょう。

問題になりやすいのは、やはり直接お金を借り入れている場合の残金です。

借金の目的が、生活上で必要な範囲であれば、それは夫婦生活の維持のために借り入れたということで、借金も財産分与の対象になります。
その一方で、個人が趣味や遊び目的で作った借金については、当然認められるものではありません。

しかし、生活費としての借金を個人名義でしたとしても、夫婦には連帯責任が生じることを知っておきましょう。
これが厄介な点で、妻があなたに内緒で生活費のために借金をしていても、あなたには責任があるということです。
さらに面倒なのが、その内緒で作られた借金が、本当に生活費であったかどうかを、あなたは知る由もないという点です。

逆にあなた名義のカードを生活用として1枚作り、日用品などはすべてそのカードで支払っていた場合、カードの残債については当然妻に請求できます。
繰り返しますが、生活費の借金というのは名義にかかわらず、連帯債務になるという特徴を持っています。

また、借金で注意しないといけないのは、夫婦の一方が連帯保証人になっているケースです。
連帯保証人が離婚によって解消されることはないため、妻名義の借金であなたが連帯保証人なら、何としてでも離婚前に完済しておかなくてはなりません。
離婚後に元妻が支払いを滞らせたら、あなたに請求がくることは確実です。