離婚と慰謝料

離婚には付き物の慰謝料ですが、はたして慰謝料とは一体何なのでしょうか？

一般的な慰謝料は、精神的な苦痛を与えた側が、受けた側に対して支払う賠償金のことです。
離婚における慰謝料も同じ意味を持っているとはいえ、離婚において一方だけが精神的な苦痛を与えた当事者であるとは限りません。
暴力や浮気ならともかく、離婚の原因というのは、大抵は夫婦のどちらにもあることが多いからです。

また、離婚には慰謝料だけではなく、財産分与という資産の分配があるために、財産分与を実質的に慰謝料にしてしまい、慰謝料の支払いがないことはよくあります。
実際、慰謝料を支払う＝責任がある側というイメージがあるため、慰謝料名目では支払いたくないこともあるでしょう。

特に協議離婚においては、お互いに離婚の意思を持って離婚することから、明らかに一方に責任があると認められる以外では、慰謝料は発生しないか、ごく少額または財産分与で清算するのが普通です。